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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科52巻8号

2017年08月発行

文献概要

誌上シンポジウム 創外固定でどこまでできるか?

リング型創外固定による外傷治療

著者: 野坂光司1 宮腰尚久1 山田晋1 齊藤英知1 木島泰明1 土江博幸1 斉藤公男1 島田洋一1

所属機関: 1秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系整形外科学講座

ページ範囲:P.713 - P.717

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 Ilizarov創外固定に代表されるリング型創外固定は,術者にとっては手技が煩雑で,患者にとってはかさばって不快というイメージが付きまとう反面,リング型創外固定を得意とする術者(Frame surgeon)が,径1.8mmのワイヤーを多数駆使して,下肢の脆弱性粉砕骨折を強固に固定し,術直後から全荷重歩行可能な患者をみると,やはりリング型創外固定はこれからの超高齢社会において,なくてはならない治療法であることを実感する.また,変形治癒や偽関節など,慢性期症例に対して使用されるイメージが強いリング型創外固定であるが,急性期外傷でも強い力を発揮できる.

参考文献

1) 野坂光司,山田 晋,齊藤英知・他.ピロン骨折に対するリング型創外固定を用いたロングロッド整復法,別冊整形外科2014;66:173-7.
2) 野坂光司,阿部秀一,千田秀一・他.高齢者脛骨プラトー骨折における内固定とIlizarov創外固定の治療成績の比較・検討.別冊整形外科2011;60:181-5.
3) 野坂光司.Ilizarov創外固定によるロングロッドを用いたPilon骨折の閉鎖的整復方法.整形外科サージカルテクニック2015;5(4):56-62.
4) 野坂光司,宮腰尚久,山田 晋・他.高齢者足関節周辺骨折におけるjoint distractionとnon-distractionの比較.別冊整形外科2016;69:183-5.
5) 野坂光司,島田洋一,宮腰尚久・他.軟部組織損傷を伴う足関節周辺骨折は創外固定を用いた靱帯性整復によりどこまで閉鎖的に整復可能か.別冊整形外科2016;69:186-8.
6) 牧野佳朗.救急外傷における簡易創外固定法(牧野牽引固定法).MB Orthopaedics 2013;25:29-37.
7) 野坂光司,島田洋一.整形外科手術 名人のknow-how イリザロフ創外固定を用いた難治骨折の治療.整・災外2016;59:1152-7.
8) Nozaka K. Comparison of treatment between Ilizarov external fixation and internal fixation in elderly with pilon fracture. American Academy of Orthopaedic Surgeons Final Program Educational program 2014;266.
9) Nozaka K, Shimada Y, Miyakoshi N, et al. Comparison of Joint Distraction and Non-distraction using an Ilizarov External Fixator in the Treatment of Ankle Fractures in Older Patients. American Academy of Orthopaedic Surgeons Final Program Educational Program 2017;p.129.
10) 野坂光司,宮腰尚久,山田 晋・他.脆弱性骨折に対するイリザロフ創外固定の有用性.MB Orthopaedics 2016;29:71-6.
11) 土田芳彦.骨欠損再建のあり方.整形外科サージカルテクニック 2015;5(5):90-5.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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