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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科53巻1号

2018年01月発行

文献概要

臨床経験

骨粗鬆症性腰椎椎体骨折患者での腰椎と大腿骨の骨密度の比較検討

著者: 太田孝一1

所属機関: 1江別市立病院麻酔科ペインクリニック

ページ範囲:P.75 - P.78

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目的:高齢者の骨粗鬆症性腰椎椎体骨折患者における腰椎と大腿骨の骨密度を比較検討した.

対象と方法:2015年6月〜2017年5月に骨粗鬆症性腰椎椎体骨折で入院した65歳以上の40例を対象とした.骨密度は体幹骨dual X-ray absorptiometry(DXA)法により腰椎と大腿骨近位部で測定し,骨密度とyoung adult mean(YAM)値で検討した.

結果:骨密度とYAM値のいずれも,腰椎に比べて大腿骨近位部が有意に低かった(p<0.0001).

まとめ:高齢者の骨粗鬆症性腰椎骨折患者では,骨密度とYAM値のいずれも,腰椎より大腿骨近位部のほうが有意に低かった.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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