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誌上シンポジウム THAの低侵襲性と大腿骨ステム選択
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著者: 名越智1
所属機関: 1札幌医科大学生体工学運動器治療開発講座
ページ範囲:P.184 - P.184
文献購入ページに移動近年,Khanujaらのセメントレスステムの分類が報告され,ステムの固定性に関する考え方が示された.最近では,より短いステムを用いることができるようになり,2015年にはFalezらが頚部骨切りのレベル,ショートステムの形状により,ステムのどの部分で初期固定性を得るかの分類を試みている.一方で,THAにおける低侵襲性に関しても議論され,皮切の長さ,筋腱温存,手術アプローチの方法も話題となっている.本来のTHAの目的は,長期間にわたって疼痛のない股関節を獲得することと股関節機能の改善であり,そのためには,人工股関節脱臼や術後感染,術中骨折,静脈血栓塞栓症(VTE)などの周術期の合併症を防止し,さらに股関節周囲の軟部組織のダメージを軽減することなどが課題となる.では,いったい,どのようなコンセプトのステムを選択すべきなのか.症例の骨質,年齢,股関節の変形の状態と程度により,術者が選択する考え方はさまざまであると思われる.
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