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投球障害(スポーツ選手)に対する肩関節のチェック項目と実際
著者: 藤澤基之1 原正文1
所属機関: 1久恒病院整形外科
ページ範囲:P.233 - P.238
文献購入ページに移動野球肩には,インピンジメントや関節唇損傷,骨端線障害などさまざまな疾患が含まれる.これらの障害は手術加療を要さず,運動療法を中心とする保存療法で復帰できることが多い.症例ごとの問題点を明確化し,保存療法の効果を評価するためには,身体状態の評価が必要である.われわれはHara testと称される1)野球肩を評価する専用の理学所見(11項目),および単純X線でのゼロポジション撮影を用いて,保存療法の効果を評価している2,3).保存療法目的の短期入院選手について,運動療法の治療効果を調査した結果において,Hara testのうち,特に肩甲帯の脱力などを示唆するelbow push test,elbow extension testや,疼痛の再現テストであるhyper external rotation test,impingement signなどが,治療開始前より有意な改善が認められた4).また,理学療法治療前後でX線検査によって評価すると,正常像(ゼロポジションtype A)を示した割合に改善が認められた.これらの評価法を用いて,投球障害肩の保存療法を行ううえで必要なチェック項目について説明する.
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