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書評 慢性痛のサイエンス—脳からみた痛みの機序と治療戦略 フリーアクセス
著者: 高橋和久1
所属機関: 1千葉大学・整形外科学
ページ範囲:P.262 - P.262
文献購入ページに移動本書は,慢性痛を侵害受容性,神経障害性,非器質性に分け,そのメカニズムについて脳科学,神経科学の観点から最新の知見を紹介している.近年の機能的脳画像法や基礎医学的な研究成果をもとに,脳を中心とする神経系のダイナミックな機能を解説している.さらに,解明されたメカニズムをもとに慢性痛に対する各種の治療法と,その科学的根拠について述べている.それぞれ興味深い内容であるが,なかでも「骨格筋は分泌器官であり,筋活動は慢性痛の軽減に有効である.また,筋活動により多くの疾患の原因となる慢性炎症を抑制でき,疾患の予防につながる」という事実は大変興味深く,日常診療でも患者さんの指導に役立てたい知識である.
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