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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科53巻4号

2018年04月発行

文献概要

誌上シンポジウム 骨粗鬆症性脊椎骨折の治療 Cutting Edge

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著者: 德橋泰明1

所属機関: 1日本大学医学部整形外科学系整形外科学分野

ページ範囲:P.270 - P.270

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 近年の急速な高齢化と骨粗鬆症に対する診断・治療法の進歩により,有痛性の骨粗鬆症性脊椎骨折(osteoporotic vertebral fracture)にも,無症候性の骨粗鬆症性脊椎骨折(いわゆる「いつのまにか骨折」)に対しても積極的に治療が行われるようになりました.そして薬物治療や手術療法の大部分は欧米から導入されましたが,超急速な高齢化の進行しているわが国では,そのまま欧米のエビデンスを適用できない現状もあります.また,むしろ超急速に高齢化の進行している日本から世界に向けて新たなエビデンスを発信して,世界の高齢化をリードしていく必要があります.そこで次のクリニカルクエスチョン(clinical question)について日本の現状を明らかにしたいと執筆者たちにお願いしました.

 提示したクリニカルクエスチョンは,1)骨粗鬆症性脊椎骨折に対する診断・治療の進歩は自然経過に変化を与えたか,2)骨粗鬆症性脊椎骨折に対する適切な装具療法は何か(軟性コルセット対硬性コルセット),3)現時点で最強とされているPTH製剤の骨粗鬆症性骨折に対する予防効果と続発性骨折に対する予防効果の実際はどうか,4)骨粗鬆症性脊椎骨折に対するballoon kyphoplasty(BKP)は真に治療成績を向上させたか,5)骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節に対する手術療法は真に治療成績を向上させたか,6)骨粗鬆症性椎体骨折後偽関節に対する固定術の治療成績不良例に対する予防法はなにか,7)骨粗鬆症性脊椎骨折に対する手術療法は患者の生命予後に影響を与えたか,の7つです.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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