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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科53巻7号

2018年07月発行

文献概要

症例報告

環椎後弓への浸潤を伴った滑膜肉腫に対し,3次元融合画像を用いた術前計画が有用であった1例

著者: 間井良将1 重松英樹2 塚本真治2 岩田栄一朗2 田中誠人2 増田佳亮2 山谷裕哉1 井上健1 小西賢五1 山本恭子1 田中康仁2

所属機関: 1奈良県立医科大学附属病院中央放射線部 2奈良県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.637 - P.641

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背景:3次元融合画像はCT,MRIなどの画像を融合して作成することで,従来画像に比べ病変と周辺構造の把握が容易で,手術計画に活用されている.

対象と方法:環椎後弓への浸潤を伴った滑膜肉腫の症例に対して,多時相で撮影されたCT画像を使用し,3次元融合画像を作成し手術計画を行った.

結果:3次元融合画像により環椎後方の腫瘍の組成,および腫瘍,腫瘍への流入血管,腫瘍近傍に位置する椎骨動脈と頭蓋骨の関係が容易に把握可能で,安全に手術を遂行できた.

まとめ:3次元融合画像は手術計画ならびに術中の解剖把握に有用である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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