icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科53巻8号

2018年08月発行

文献概要

臨床経験

特発性側弯症への装具治療成績—奈良県立医科大学側弯外来データから

著者: 重松英樹1 田中誠人1 川崎佐智子1 増田佳亮1 山本雄介1 奥田哲教1 岩田栄一朗1 小泉宗久1 田中康仁1

所属機関: 1奈良県立医科大学整形外科学講座

ページ範囲:P.727 - P.730

文献購入ページに移動
背景:特発性側弯症の装具治療は有効との報告がある.

対象と方法:特発性側弯症の装具治療の成績を検討した.検討項目は1)装具直前年齢,2)初診時Cobb角,3)装具直前Cobb角,4)装具直前Risser sign,5)装具直前の初潮後経過である.治療中にCobb角が6°以上進行した例を進行群,それ以外を非進行群として検討した.統計にはMann Whitney U-testを用いた.

結果:30名が装具治療を終了し,10名(33.3%)に進行を認めた.進行群と非進行群間に,4)装具直前Risser sign,5)装具直前の初潮後経過に有意差を認めた.

まとめ:骨成熟が未熟なものは装具治療でも側弯の進行を認めた.

参考文献

1) Yamamoto S, Shigematsu H, Kadono F, et al. Adolescent scoliosis screening in Nara City Schools:A 23 year retrospective cross-sectional study. Asian Spine J 2015;9;407-15.
ed. Philadelphia:Lippincott Williams & Wilkins;2001. p.355-69.
3) Weinstein SL, Dolan LA, Wright JG, et al. Effects of bracing in adolescents with idiopathic scoliosis. N Engl J Med 2013;369:1512-21.
4) 黒木浩史,久保紳一郎,帖佐悦男・他.特発性側彎症患者における装具装着状況の検討.脊柱変形2007;22:42-6.
5) Lonstein JE, Carlson JM. The prediction of curve progression in untreated idiopathic scoliosis during growth. J Bone Joint Surg Am 1984;66:1061-71.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら