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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科54巻1号

2019年01月発行

文献概要

誌上シンポジウム 小児の脊柱変形と脊椎疾患—診断・治療の急所

小児の脊柱後弯症

著者: 柳田晴久1

所属機関: 1福岡市立こども病院整形・脊椎外科

ページ範囲:P.37 - P.43

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 小児の脊柱後弯症を生じる疾患は多岐にわたり,後弯単独の例や後側弯の例が含まれ,また部位も頚椎・胸椎・胸腰椎・腰椎など多様である.後弯が進行すると脊柱全体の矢状面アライメントに影響を及ぼし,結果として立位(あるいは座位)バランス不良,痛み,呼吸器症状,消化器症状などを生じる.また一般に脊柱変形で脊髄麻痺を生じることは稀だが,高度後弯では麻痺を生じうる点も特徴である.治療法はScheuermann病などでは装具治療が有効であるが,多くの後弯症は手術が必要となる.小児期に自然経過を予測し,適切な時期に治療することが肝要である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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