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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科54巻10号

2019年10月発行

文献概要

誌上シンポジウム がん診療×整形外科「がんロコモ」

整形外科がキャンサーボードに参加すると

著者: 篠田裕介1

所属機関: 1東京大学医学部附属病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.991 - P.995

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 がん診療の目標はQALY(quality adjusted life year)を改善することである.歩けることはQOLの維持につながるだけでなく,治療の継続,生命予後の改善にもつながるが,医療者も含め一般的にはまだその重要性が理解されていない.がん患者が歩き続けるためには,運動器管理が専門である整形外科とリハビリテーション科の関与が欠かせない.整形外科医がキャンサーボードを通してがん患者の治療に関わると,患者のADLだけでなく,全身症状の改善,精神機能の改善にもつながる可能性がある.整形外科医は当事者意識をもって,がん患者の運動器管理に関わっていく必要がある.

参考文献

1) 篠田裕介,澤田良子,津田祐輔・他.診療科横断的なキャンサーボード(CB)診療体制による運動器マネージメントは骨転移患者のQOL維持に有用である.日整会誌2015;89(10):763-7.
2) Ward WG, Holsenbeck S, Dorey FJ, et al. Metastatic disease of the femur:surgical treatment. Clin Orthop Releat Res 2003;(415 Suppl):S230-44.
3) Loblaw DA, Perry J, Chambers A, et al. Systematic review of the diagnosis and management of malignant extradural spinal cord compression:the Cancer Care Ontario Practice Guidelines Initiative's Neuro-Oncology Disease Site Group. J Clin Oncol 2005;23(9):2028-37.
4) Hirai T, Shinoda Y, Tateishi R, et al. Early detection of bone metastases of hepatocellular carcinoma reduces bone fracture and paralysis. Jpn J Clin Oncol 2019;49(6):529-36.
5) Shinoda Y, Sawada R, Yoshikawa F, et al. Factors related to the quality of life in patients with bone metastases. Clin Exp Metastasis 2019;Jul 18. doi:10.1007/s10585-019-09983-0.
6) 厚生労働省.平成21年(2009)人口動態統計(確定数)の概況.https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei09/index.html

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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