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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科54巻10号

2019年10月発行

文献概要

誌上シンポジウム がん診療×整形外科「がんロコモ」

がんロコモにおける骨軟部腫瘍専門医の役割

著者: 中田英二1 尾﨑敏文1

所属機関: 1岡山大学整形外科学教室

ページ範囲:P.1023 - P.1029

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 骨軟部腫瘍専門医ががんロコモ予防のため取り組むべき課題として,骨転移の取り組み,がんのリハビリテーションなどがあげられる.筆者らは,骨転移に対する体系的な診療システムを構築し,麻痺の予防に取り組んだ.麻痺予防のために最も重要な対処法は,脊椎転移部に痛みが出現した場合,早急に画像検査を行い,痛みの原因と考えられる椎体破壊や脊髄圧迫を認めた場合,早急に治療(放射線治療など)を行うことである(Red flag).また,多職種連携チーム医療が重要であり,カンファレンスで情報を共有し,医療従事者の早期介入によりADLを向上させることが重要である.

参考文献

1) 中田英二,杉原進介,菅原敬文・他.脊椎転移の早期診断・早期治療による麻痺予防とRTの治療成績.整形外科最小侵襲手術ジャーナル2017;(84):29-41.
2) 中田英二,杉原進介,菅原敬文・他.骨転移診療システム 脊椎転移による麻痺や廃用症候群予防を目的とした取り組み.関節外科2016;35(4):374-87.
3) 中田英二,杉原進介,菅原敬文・他.脊椎転移による麻痺を予防する取り組み.腫瘍内科2016;18(4):362-70.
4) Nakata E, Sugihara S, Osumi S, et al. Risk stratification for predicting symptomatic skeletal events (SSEs) in breast cancer patients with bone metastases. J Orthop Sci 2017;22(4):743-8.
5) Nakata E, Sugihara S, Kataoka M, et al. Early response assessment of palliative conventional radiotherapy for painful uncomplicated vertebral bone metastases. J Orthop Sci 2018;23(6):912-7.
6) Nakata E, Sugihara S, Kataoka M, et al. Early response assessment of re-ossification after palliative conventional radiotherapy for vertebral bone metastases. J Orthop Sci 2019;24(2):332-6.
7) 村田博昭,中川和也,奥平由香・他.骨転移患者に対する入院リハビリテーションを介した整形外科の早期介入への取り組み.整形外科2018;69(11):1120-3.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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