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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科54巻10号

2019年10月発行

文献概要

論述

肩関節疾患における夜間痛の関連因子—腱板断裂の有無に着目して

著者: 武田大輝1 杉浦史郎12 小原弘行1 高田彰人1 大森康高1 豊岡毅1 松下幸男1 岡本弦1 西川悟1

所属機関: 1西川整形外科 2千葉大学大学院医学研究院整形外科学

ページ範囲:P.1031 - P.1035

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背景:夜間痛の関連因子について,過去の報告では,対象を腱板断裂症例もしくは非腱板断裂症例に絞って調査したものが多い.

対象と方法:肩関節疾患と診断され,MRIを施行した102例において,年齢,性別,外傷,罹病期間,自動挙上可動域,夜間痛,腱板断裂,関節水腫,骨嚢胞,上腕二頭筋長頭腱病変,関節症性変化を調査し,夜間痛の関連因子を検討した.

結果:関節水腫がある場合に,夜間痛を有する傾向が認められた.

まとめ:夜間痛と腱板断裂の有無は関連が認められず,関節水腫がある場合に,夜間痛を有する傾向が認められた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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