文献詳細
文献概要
--------------------
あとがき フリーアクセス
著者: 松山幸弘
所属機関:
ページ範囲:P.334 - P.334
文献購入ページに移動今回の誌上シンポジウムではサルコペニアを取り上げている.サルコペニアはRosenbergによって提唱された概念で「加齢に伴う筋量の減少」を意味しているようである.筋量の問題だけでなく,筋力と身体機能,特に歩行速度が関与している.サルコペニアの定義では歩行速度が0.8m/sで,握力が男性26kg,女性18kg以下で,さらに筋量が男性7kg/m2,女性5.7kg/m2未満であるとサルコペニアと診断される.客観的なデータで示され,また診断しやすい.われわれ整形外科医は骨量,骨密度の評価,そしてその治療を行ってきたが,筋力の評価,筋量の評価,そして身体機能の総合評価をしっかり行ってきたのだろうか?
また筋量の増加や筋力増強,そして身体機能を増加させる治療を科学的に評価し,治療介入を行ってきたのか,いささか不安だ.
掲載誌情報