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症例報告
多列検出器CT(MDCT)による化膿性脊椎炎(PVO)の骨微細構造解析—1症例に対する縦断的解析
著者: 町田真理1 斉藤正史2 南郷脩史3 町田正文1
所属機関: 1横浜市立脳卒中神経脊椎センター脊椎脊髄外科 2大聖病院整形外科 3ラトックシステムエンジニアリング
ページ範囲:P.647 - P.651
文献購入ページに移動対象と方法:PVOの罹患椎体を多列検出器CT(multi-detector raw CT:MDCT)により解析した.
結果:初診後1カ月時のMDCTでの骨微細構造では,T8終板の一部に消失を認め,容積骨密度(volumetric bone mineral density:vBMD)画像で下1/3の範囲に高密度を認めた.初診後2カ月後ではその変化が広範囲となり,骨梁石灰化度(tissue mineral density:TMD)も高値を示したが,骨量容積分率(bone volume/total volume:BV/TV)には著明な変化がなく,骨壊死と考えられた.
結語:MDCT画像からPVOの病態を解明することは,保存療法の限界,病巣搔爬の範囲を知るうえで有用である.
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