icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科55巻11号

2020年11月発行

文献概要

特集 足部・足関節の画像解析—画像から病態を探る

【超音波】足関節靱帯の超音波画像による病態評価と損傷靱帯の治癒過程評価

著者: 野口幸志1 副島崇2 大川孝浩1

所属機関: 1久留米大学医療センター整形外科・関節外科センター 2久留米大学人間健康学部スポーツ医科学科

ページ範囲:P.1205 - P.1209

文献購入ページに移動
 エコーが広く普及した現在,足関節外側靱帯損傷の診療において損傷部位の不安定性を動的に評価でき,ドプラにより組織の炎症や治癒過程を評価することができるエコーは,画像診断の第1選択となった.従来,時間経過により判断されていた固定期間や運動負荷の開始時期を,エコーによる治癒過程の経時的な評価によって判断することができる.適切な固定期間の判断や適切なリハビリテーションの計画・指導ができるため,長すぎる外固定による拘縮や早すぎる負荷による損傷靱帯の治癒不全を防ぐことが可能となる.

参考文献

1) Szczepaniak J, Ciszkowska-Łysoń B, Śmigielski R, et al. Value of ultrasonography in assessment of recent injury of anterior talofibular ligament in children. J Ultrason 2015;15(62):259-66.
2) Lee KT, Park YU, Jegal H, et a1. New method of diagnosis for chronic ankle instability:comparison of manual anterior drawer test, stress radiography and stress ultrasound. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc 2014;22(7):1701-7.
3) 岩本 航.最先端の診断法.運動器の超音波診断におけるBモードとドプラ法.臨床スポーツ医学2017;34(12):1212-7.
4) Woo SL, Vogrin TM, Abramowitch SD:Healing and repair of ligament injuries in the knee. J Am Acad Orthop Surg 2000;8(6):364-72.
5) 中村憲正.運動器外傷の治癒過程.靱帯損傷.臨床スポーツ医学2010;27:82-8.
6) Chamberlain CS, Crowley E, Vanderby R:The spatio-temporal dynamics of ligament healing. Wound Repair Regen 2009;17(2):206-15.
7) Tochigi Y, Rudert MJ, Amendola A, et al. Tensile engagement of the peri-ankle ligaments in stance phase. Foot Ankle Int 2005;26(12):1067-73.
8) 栃木祐樹,藤井達也.新鮮足関節捻挫に対する保存的マネジメントの理論と実際.MB Orthop 2015;28(10):163-72.
9) 野口幸志.陳旧性足関節外側靱帯損傷に対する鏡視下Brostroem法術後の超音波による経時的評価.日整超会誌2018;29(1):110-5.
10) 服部惣一,小山 稔,高澤修三・他.運動器疾患エコー活用術.靱帯損傷と回復過程での超音波利用.MB Med Reha 2017;216:63-70.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら