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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科55巻2号

2020年02月発行

文献概要

臨床経験

高齢者頚椎骨折の臨床的特徴

著者: 遠藤康広13 加藤雅敬12 林哲平1 河野亜紀1 稲川未悠1 田畑友寿1 田島秀之12 森岡秀夫1 有野浩司12

所属機関: 1国立病院機構東京医療センター整形外科 2国立病院機構東京医療センター脊椎脊髄センター 3小宮山会貢川整形外科病院

ページ範囲:P.189 - P.194

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目的:高齢者頚椎骨折の病態ならびに治療経過を,他の年齢群と比較し,その特徴について考察した.

対象と方法:2005〜2016年に頚椎骨折のため入院加療を行った28例を,70歳以上の高齢者群と70歳未満に分類し比較した.

結果:高齢者群では低エネルギー外傷での受傷が多く,また予後も合併症により不良であった.

結語:高齢者群では,合併症による影響を大きく受ける.受傷後早期に全身状態を把握し,必要に応じ手術適応の判断を行う必要がある.特に呼吸器系合併症が多いため,早期離床と早期リハビリテーション導入が重要と考える.

参考文献

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8) 日本リハビリテーション医学会.神経筋疾患・脊髄損傷の呼吸器リハビリテーションガイドライン 第1版.東京:金原出版;2014.p.22.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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