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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科55巻3号

2020年03月発行

文献概要

症例報告

肩甲上神経麻痺を合併した肩甲部囊腫に対する鏡視下除圧術の2例

著者: 竹内直英1 岡田貴充2 小薗直哉1 千住隆博1 中島康晴1

所属機関: 1九州大学整形外科 2仲原病院整形外科

ページ範囲:P.293 - P.297

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目的:肩甲上神経麻痺を合併した肩甲部囊腫2症例の鏡視下除圧術後の棘下筋筋力の回復の推移を報告する.

症例:男性2例.MRIで肩甲骨棘窩切痕部に腫瘤性病変を認め,鏡視下除圧術+関節唇修復術を施行した.術後の外旋筋力を,MICROFET2TMを用いて経時的に評価した.

結果:棘下筋筋力は術後2カ月で80.1%,78.8%,術後5カ月で98.9%,99.6%と回復した.

結語:肩甲部囊種に対して鏡視下除圧術を行い,術後5カ月時点で健側とほぼ同等の筋力の回復を認め,良好な臨床成績を得た.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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