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増大号特集 臨床整形超音波学—エコー新時代、到来。 5 達人オススメ! PTに学ぶ身体所見
PTとタッグを組む—木を見て森を見ず・森を見て木を見ず
著者: 宮武和馬1
所属機関: 1横浜市立大学整形外科
ページ範囲:P.621 - P.621
文献購入ページに移動この章を作成した理由は,2つある.1つはエコーを触りすぎて,理学所見を疎かにしていないかという,自身への戒めである.もう1つは,たとえ局所が改善したとしても,その原因となったアライメント不良や全身の身体機能不全などを改善しない限り,再発するケースが多いからである.つまり,痛みの局所治療先行の医療が広まりすぎていることにある.まるで手術のみして,その後は放ったらかしの医療と似ている.手術至上主義の現状に異を唱えて手にとった超音波が,今度は逆の立場になってしまったら本末転倒である.超音波診療に従事すると,得てしてその場の痛みは劇的に改善するが,再発するケースも少なくなく,その原因が何なのか,どうやって次のステップに進めばよいのか,この章がその一助になればと考えている.木を見て森を見ずして,運動器の治療は完結しない.いかに全身を診ることが重要か,超音波診療にあたる者は理解する必要がある.
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