文献詳細
文献概要
症例報告
MRI上腫瘍性病変が明瞭ではない胸腰椎椎体骨折を初発とした多発性骨髄腫の経験
著者: 向畑智仁1 木下知明1 鎌田尊人1 中村伸一郎1
所属機関: 1習志野第一病院整形外科
ページ範囲:P.767 - P.771
文献購入ページに移動対象と方法:当院で胸腰椎椎体骨折と診断された患者のうち,多発性骨髄腫であった症例のMRIを調査した.
結果:胸腰椎椎体骨折4,344例の内,多発性骨髄腫は9例であった.そのうち3例ではMRI上,腫瘍性病変を示唆する所見は明瞭ではなかった.
考察:多発性骨髄腫は初期にはMRI上,腫瘍性病変の存在が不明瞭なことがある.良性の骨粗鬆性椎体骨折と考えられる症例であっても,多発性骨髄腫の可能性を念頭に置き診断にあたる必要がある.
参考文献
掲載誌情報