臨床整形外科56巻1号

2021年01月発行

特集 パラスポーツ・メディシン入門

パラスポーツにおける義肢装具と車いす

著者： 根本明宜¹ 中村健²

所属機関： ¹横浜市立大学附属病院リハビリテーション部 ²横浜市立大学医学部リハビリテーション科学教室

ページ範囲：P.53 - P.60

　日本の障害者スポーツの始まりである1964年の東京パラリンピックと比較すると，パラアスリートが存在するようになり選手の競技力が向上した．義肢装具，車いすも併せて進歩し，競技力の向上に寄与している．本稿では，競技に特化した義手，走るための義足部品，組み合わせや特殊なスパイクなど競技に合わせた義足，陸上用車いすやバスケット，ラグビー，テニスなど競技のための車いす，冬期競技用の車いすなどを紹介する．パラスポーツに取り組むためにはスポーツ用の義肢装具，車いすが望ましいが，高額であるなど経済的な問題もある．参加のための障壁を下げる取り組みが必要である．

参考文献

1) 荒川英樹，中村　健．障がい者スポーツとスポーツ医科学．医学のあゆみ2018；264(13)：1302-7．

2) パシフィックサプライ．パッとレンタル．https://www.p-supply.co.jp/products/index.php?page=3＆act=list＆cid=1(2020/11/17参照)

3) 松田靖史．スポーツ用具としての義手．バイオメカニズム学会誌2014；38(2)：99-104．

4) 里宇文生，大野祐介，岩下航大・他．下肢切断者のパラスポーツへの参加とスポーツ用義足の使用．The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 2018；55(5)：406-9．

5) ギソクの図書館　https://bladelibrary.jp/(2020/11/17参照)