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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻11号

2021年11月発行

文献概要

特集 末梢神経の再建2021

緒言 フリーアクセス

著者: 多田薫1

所属機関: 1金沢大学医学部附属病院整形外科

ページ範囲:P.1318 - P.1318

 「神経」という言葉は,杉田玄白先生や前野良沢先生らが翻訳された『解体新書』の中で,精神を表す「神気」と,通り道を表す「経脈」の2つの言葉からつくられました.したがって,神経には「精神の通り道」という意味が込められていることになります.整形外科医が日常診療でたびたび遭遇する末梢神経の損傷を「精神の通り道」の損傷と考えると,適切な再建が必要となることがより実感できるように思います.

 末梢神経の再建に関しては,これまでに数多くの研究が行われてきました.その結果,近年は日本国内で人工神経が広く臨床応用されるようになり,新しい人工神経や神経保護薬の治験も始まっています.また,海外では同種処理神経が臨床応用されるようになりました.末梢神経の再建は,研究結果が着実に臨床応用され進歩を続けている領域だと言えます.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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