icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻12号

2021年12月発行

文献概要

視座

EBMの物足りなさ—EBMからNBMへ

著者: 斎藤充1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科学講座

ページ範囲:P.1411 - P.1411

文献購入ページに移動
 「それ,ガイドラインにのっとった治療ですか?」「はい,エビデンスレベルの高い研究論文をもとに治療をしています」.よくあるやりとりである.しかし,日々,患者さんと接するほど,個々の多様性を感じるようになり,ガイドライン通りの治療に限界を感じることもまれではない.

 Shojaniaはシステマティックレビューの結論は,その後2年で20%が覆されることを報告している.臨床研究による知見(エビデンス)は常に暫定的であるからこそ,ガイドラインは一定の周期で改訂され続ける.私が研修医のころは,手術の際に局所を希釈イソジン洗浄するなど愚かな行いと揶揄された.しかし,今やガイドラインでも,それを推奨するに至っている.先輩はやみくもに新しい取り組みをしたわけではなかったのである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら