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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻2号

2021年02月発行

文献概要

Lecture

整形外科医の働き方改革—2024年4月に向けての基礎知識

著者: 三上容司1

所属機関: 1独立行政法人労働者健康安全機構横浜労災病院運動器センター

ページ範囲:P.179 - P.185

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 過重労働の改善は,政府の進める働き方改革の重要な柱である.そのために2024年4月から医師に対して時間外労働時間の罰則付き上限規制が適用される.時間外労働の上限時間は,年間960時間または年間1,860時間が見込まれている.2019〜2020年に実施された日本整形外科学会会員に対するアンケート調査によれば,多くの整形外科医の時間外労働時間がこの上限基準を超えており,現状のままでは多くの整形外科医が違法状態のまま2024年4月を迎えてしまう.整形外科医は,残された期間でタスクシフト/シェアの推進,特定看護師・診療看護師の活用,男女共同参画運動の推進などに取り組む必要がある.

参考文献

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2) 厚生労働省.医師の働き方改革に関する検討会報告書の概要.平成31年3月.https://www.mhlw.go.jp/content/10800000/000496523.pdf(2020年11月18日確認)
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13) 厚生労働省.平成29年度女性医師キャリア支援モデル普及推進事業に関する評価会議資料.女性医師キャリア支援モデル普及推進事業の成果と今後の取組について.https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000197435.pdf(2020年11月18日確認)
14) 日本整形外科学会男女共同参画委員会.第1回整形外科領域における女性医師の現状に関するアンケート調査報告(2017年実施).日整会誌2018;92(9):574-80.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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