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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻3号

2021年03月発行

文献概要

臨床経験

脛骨内顆の軟骨下脆弱性骨折・骨壊死様病変に対する足底挿板を用いた保存療法の成績

著者: 松永大吾1 尾崎猛智1 望月正孝1 中村順之1

所属機関: 1長野松代総合病院整形外科

ページ範囲:P.289 - P.293

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背景:MRIの性能向上と高齢化に伴い日常診療でも脛骨内顆の脆弱性骨折あるいは骨壊死様病変と遭遇する機会が増えている.

対象と方法:当院のMRI検査で上記診断に至った症例のうち,発症から初診まで4週間以内で,足底挿板を処方して保存的に加療した16例16膝の経過を検討した.

結果:症状軽快後すぐに自己判断で外側楔状板を除去して農作業やウォーキングを再開した2例以外,経過は良好であった.

まとめ:早期発見・早期治療を行えば,脛骨内顆の本病変に対する外側楔状板を用いた保存療法は有効と考えられた.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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