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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻4号

2021年04月発行

文献概要

臨床経験

腰椎疾患を疑って撮像した腰椎MRIで発見された他科疾患—1,531例の検討

著者: 上田康博1 三崎智範1 松本直幸1 大橋義徳1 宇賀治修平1 吉川淳2 山本亨2

所属機関: 1福井県立病院整形外科 2福井県立病院放射線科

ページ範囲:P.403 - P.406

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背景:昨今,画像あるいは画像診断報告書の見落としがしばしば問題となっている.腰椎疾患を疑って撮像した腰椎MRIで指摘された他科疾患について調査した.

対象と方法:1,531例の腰椎MRI画像診断報告書で指摘された他科疾患の有無とその治療方法を調査した.

結果:新規に発見された他科疾患は24例25疾患で泌尿器疾患,循環器疾患,婦人科疾患などであった.腎癌,腹部大動脈瘤など6例は該当科での治療を要した.

まとめ:腰椎MRIの読影では他科疾患が指摘されていることがあり,見落としをなくすための取り組みが必須である.

参考文献

1) 塩谷清司,山本正二,高野英行.検診肺癌見落としの2訴訟例:骨減弱処理と経時差分処理の有用性.臨床放射線2020;65(1):53-60.
2) 千葉大学医学部附属病院ホームページ:画像診断に関する確認不足等のご報告について.https://www.ho.chiba-u.ac.jp/info/20190530info.html
3) 名古屋大学医学部附属病院ホームページ:画像所見が共有できず,肺癌の診断が遅れた事例.https://www.med.nagoya-u.ac.jp/hospital/departments/file/authora1fe4/2017/pdf/7407ac784a1603d8b94be96dda080a4d487c4a6a.pdf(2021年2月アクセス)
4) 釘宮典孝,門野夕峰.腰痛をきたす他科疾患.MB Orthop 2017;30(3):1-6.
5) 千葉大学医学部附属病院:千葉大学医学部附属病院画像診断改革外部調査委員会.千葉大学医学部附属病院における画像診断体制の今後の改善に向けて.提言.https://www.ho.chiba-u.ac.jp/dl/about/iryoanzen_18.pdf(2021年2月アクセス)
6) 長谷川俊典.画像診断報告書の確認不足に向けた取り組み.医師・診療情報管理士の協働.病院安全教育2019;7(1):12-6.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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