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増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル 外傷編
外傷初期診療のみかた/[COLUMN]いつでも,どこでも基本はJATEC
著者: 鈴木雅生1 塩田浩平1
所属機関: 1順天堂大学浦安病院整形外科/手外科,外傷再建センター
ページ範囲:P.429 - P.440
文献購入ページに移動脳は頭蓋骨,肺・心臓は胸郭,腹部臓器は腹腔・後腹膜腔という“ブラックボックス”に囲まれて存在しているため,その外見上の損傷よりも実際の臓器損傷は大きい傾向にある.そのため損傷を過小評価しやすく,ひとたび見逃すと致命的となる.
われわれ整形外科医は四肢外傷治療を専門とするため,変形や損傷が目立つ四肢に目をとられがちになる.しかし,四肢外傷が出血性ショック以外で致命的となることはない.たとえ血行再建を必要とするGustilo分類3Cの開放骨折であったとしても,「頭部体幹損傷のほうがGolden hourが短い」ということをわれわれ整形外科医は忘れてはいけない.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年5月まで)。
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