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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻5号

2021年05月発行

文献概要

増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル 外傷編 脊椎の外傷

頚椎・頚髄損傷/[COLUMN]脱臼が整復されたからといって安心はできない!

著者: 大饗和憲1

所属機関: 1埼玉医科大学総合医療センター高度救命救急センター

ページ範囲:P.595 - P.597

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頚椎・頚髄損傷を疑う事前情報

 項頚部痛を訴え,四肢の運動麻痺や感覚障害を認める場合は頚椎・頚髄損傷を疑う.また,皮膚に触れるだけでも痛いといった痛覚過敏(allodynia)を呈する場合もある.脊髄の損傷が強い場合には,自律神経の障害から腹式呼吸となっている場合があり,これも本外傷を疑う重要な所見である.

受傷機転:交通事故や転落外傷などで強い衝撃が頭部や頚部に加わった際に起こる.また,高齢者では転倒などの軽微な外傷でも生じる場合がある.頭部や顔面を強打したのちに上記症状を呈している場合は頚椎・頚髄損傷を強く疑う.

 

*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年5月まで)。

参考文献

1) Chen IH, Vasavada A, Panjabi MM. Kinematics of the cervical spine canal:changes with sagittal plane loads. J Spinal Disord 1994;7(2):93-101.
2) Gelb DE, Hadley MN, Aarabi B, et al. Initial closed reduction of cervical spinal fracture-dislocation injuries. Neurosurgery 2013;72 Suppl 2:73-83.
3) Fehlings MG. Vaccaro A, Wilson JR, et al. Early versus delayed decompression for traumatic cervical spinal cord injury:results of the Surgical Timing in Acute Spinal Cord Injury Study (STASCIS). PLoS One 2012;7(2):e32037.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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