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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻5号

2021年05月発行

文献概要

増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル 外傷編 重症四肢外傷

塞栓症—動脈 脂肪塞栓/[COLUMN]誰しもが一度は経験する重度四肢外傷アルアルから学ぶ 他科における幅広い知識の重要性

著者: 宇田川和彦1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部救急医学

ページ範囲:P.649 - P.652

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 重症四肢外傷において考えるべき合併症として,塞栓症を忘れてはならない.とくに,脂肪塞栓症は多発外傷患者における重篤な合併症の1つである.しかし,認知障害やせん妄との鑑別が難しく,外傷後に生じうる可能性を念頭に置き,診療にあたることは極めて重要である.また,重症四肢外傷術後に,その手術操作により動脈塞栓症を生じることもある.診断の遅れが患者の予後に重大な影響を与える合併症であり,血流障害を示唆する所見が少しでもあれば,十分な診察を行った上で積極的な検査を施行すべきである.

 本項では,脂肪塞栓症および動脈塞栓症について述べていきたいと思う.

参考文献

1) Rothberg DL, Makarewich CA. Fat Embolism and fat embolism syndrome. J Am Acad Orthop Surg 2019;27(8):e346-e355.
2) King MB, Harmon KR. Unusual forms of pulmonary embolism. Clin Chest Med 1994;15(3):561-80.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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