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増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル 疾患編
脊椎の症状を訴える患者のみかた/[COLUMN]前医の情報を鵜呑みにせず,患者さんの神経症状をみる
著者: 野尻英俊1
所属機関: 1順天堂大学医学部整形外科学講座
ページ範囲:P.697 - P.704
文献購入ページに移動脊椎の症状は,脊椎に起きた炎症が発する侵害受容器の症状と上肢や下肢に放散する神経症状,そして脊椎疾患が関連する心理社会的な痛みなどが多種多様に存在する.診断精度を高めるためには,患者やその家族から的確な情報を得ることが必要である.痛みやしびれの局在,筋力低下や感覚異常の有無,排泄機能の状況を聞くと同時に,その発症時期(急性の痛みなのか,慢性痛なのか),発症機序(外傷歴があったのか,明確な誘因がないのか),発症形態(突然痛くなったのか,数年前から続いていたものなのか),症状の経過(繰り返している,徐々に強まっているなど),症状と関連する動作(安静時痛や自発痛,座位で痛い,臥位で痛いなど)を聞くことが重要である.
また脊椎の疾患は,神経内科疾患,膠原病,悪性疾患や感染症など関連する疾患が多く,全身状態や既往歴の聴取は必須となる.
*本論文中、[▶動画]マークのある図につきましては、関連する動画を見ることができます(公開期間:2026年5月まで)。
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