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増大号特集 整形外科 外来・当直 エマージェンシーマニュアル 疾患編
炎症性疾患が疑われる患者のみかた
著者: 松尾智次1 金子晴香1 石島旨章1
所属機関: 1順天堂大学医学部附属順天堂医院 整形外科・スポーツ診療科
ページ範囲:P.741 - P.747
文献購入ページに移動痛風・偽痛風の特徴
痛風は,関節腔内の尿酸-ナトリウム結晶の沈殿に起因する,最も一般的には母趾中足指節(MTP)関節における痛みを伴う関節炎を特徴とする(図1).食生活および生活習慣の欧米化に伴い,痛風患者の数は年々増加している.痛風患者は110万人以上,無症候性の高尿酸血症は1000万人以上とされる1).国民生活基礎調査によれば,1986〜2016年の30年間で25.5万人から110.5万人へと約4倍に急増した1).
高尿酸血症が持続すると,痛風だけでなく,メタボリックシンドロームや尿路結石,腎障害,脳・心血管障害の危険因子となる可能性も指摘されている.
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