文献詳細
文献概要
特集 手外科と労災
緒言 フリーアクセス
著者: 坪川直人1
所属機関: 1新潟手の外科研究所
ページ範囲:P.850 - P.850
本企画では,上肢労災外傷に経験豊かで造詣の深い先生方に執筆をお願いした.産業医科大学の酒井昭典先生には「労災保険の対象」にて外傷の認定(入口),後遺症障害(出口)の困難性,また手根管症候群などの業務起因性障害の認定について,新潟手の外科研究所の成澤弘子先生には「労災保険における治癒,再発,アフターケア制度および後遺障害」にて労災保険終了後のケアについて,横浜労災病院の三上容司先生には「手外科医だからみえる労災医療のpitfall」にて手外科専門医からの労災保険治療の問題点について,産業医科大学の善家雄吉先生には「手外科関連労災外傷の発生予防に対する取り組み」にて,労災予防学について,東北労災病院信田進吾先生には「労災の末梢神経障害」にて機能回復の問題点,CRPSの発生について,NHS新潟手の外科サービスの松崎浩徳先生には「労災による手指切断または不全切断の治療」にて再接着術および2次再建の問題点について,帯広厚生病院の本宮真先生には「農村における手外科外傷」にて農家に特有な上肢外傷の問題点について,兵庫県立総合リハビリテーションセンターの陳隆明先生には「労災患者に対する電動義手」にて職業リハビリのプログラムによる復帰促進について,大阪掖済会病院の五谷寛之先生には「重度手部外傷における骨軟部組織延長の有用性」についてと,埼玉慈恵病院・埼玉手外科マイクロサージャリー研究所の小平聡先生には「労災患者のマイクロサージャリーによる手指再建術」といった重度外傷の機能再建術について報告していただいた.
掲載誌情報