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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻7号

2021年07月発行

文献概要

特集 手外科と労災

手外科医だからみえる労災医療のpitfall

著者: 三上容司1

所属機関: 1独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院運動器センター

ページ範囲:P.865 - P.870

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 労働者が業務中・通勤中の事故により負傷した場合や業務が原因で疾病を発症した場合には労災保険で診療が行われる.治療により治癒すれば労災保険での診療は終わり,障害が残存した場合には後遺障害が認定される.この労災診療の一連の流れの中で注意を要するのは,労災の認定(入口),労災保険での診療終了(出口),後遺障害認定の3つである.入口では,業務を原因とする疾病,本人申請,出口では治癒の定義,再発,外科後処置,アフターケア,後遺障害認定では,可動域計測,偽関節,末節骨の切断,複合性局所疼痛症候群(complex regional pain syndrome:CRPS)などに注意を要する.

参考文献

1) 厚生労働省.労働災害発生状況.https://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/anzeneisei11/rousai-hassei/(2021年3月14日アクセス)
2) 厚生労働省.上肢作業に基づく疾病の業務上外の認定基準について.平成9年2月3日,基発第65号,都道府県労働基準局長あて労働省労働基準局長通知.https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tc0350&dataType=1&pageNo=1(2021年3月14日アクセス)
3) 厚生労働省.上肢障害の労災認定.https://www.mhlw.go.jp/new-info/kobetu/roudou/gyousei/rousai/dl/040324-13.pdf(2021年3月14日アクセス)
4) 一般財団法人労災サポートセンター.障害等級認定にあたっての基本的事項.労災補償 障害認定必携.第16版.2016.p.69-93.
5) 一般財団法人労災サポートセンター.治ゆと再発の取り扱い.労災医療—労災認定から社会復帰まで.第12版.2009.p.534-6.
6) 一般財団法人労災サポートセンター.関節の機能障害の評価方法.労災補償 障害認定必携.第17版.2020.p.283-7.
7) 一般財団法人労災サポートセンター.関節可動域の測定要領.労災補償 障害認定必携.第16版.2016.p.288-316.
8) 一般財団法人労災サポートセンター.障害等級認定の基準.労災補償 障害認定必携.第16版.2016.p.250-6.
9) 一般財団法人労災サポートセンター.疼痛等感覚障害.労災補償 障害認定必携.第16版.2016.p.161-2.
10) 三上容司.CRPSの後遺障害診断—留意点とアドバイス.堀内行雄(編).複合性局所疼痛症候群(CRPS)をもっと知ろう—病態・診断・治療から後遺障害診断まで.東京:全日本病院出版会;2015.p.94-102.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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