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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科56巻8号

2021年08月発行

文献概要

臨床経験

鎖骨遠位端骨折の治療成績—フックプレートvs.ロッキングプレート

著者: 齋藤亮1 三谷誠1 三谷和慶1 熊谷直利1 片岡武史1 藤林功1 尾﨑琢磨1

所属機関: 1姫路聖マリア病院整形外科

ページ範囲:P.1093 - P.1097

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目的:鎖骨遠位端骨折に対してフックプレート(clavicle hook plate:HP)とロッキングプレート(distal clavicle locking plate:LP)を用いて手術を施行し,術後成績について比較検討した.

対象:HP群は8例,LP群は17例である.

結果:術後3カ月での可動域(屈曲,外転),JOA scoreにおいてLP群で有意に良好であったが,術後6カ月,12カ月では有意差を認めなかった.

まとめ:両群とも術後成績は良好であったが,術後,抜釘や可動域制限を必要としないLP群の利点は大きく,今後その適応と限界について検討する必要がある.

参考文献

1) Li L, Li TY, Jiang P, et al. Clavicle hook plate versus distal clavicle locking plate for Neer type Ⅱ distal clavicle fractures. J Orthop Surg Res. 2019;14(1):472.
2) 小浜博太,新垣 寛,知念 弘・他.鎖骨遠位端骨折に対するフックプレートと非フックプレートの肩関節可動域の検討.整形外科と災害外科2017;66(2):319-21.
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6) 小河裕明,三浦慎次郎,佐藤克巳.鎖骨遠位端骨折に対して,人工靱帯とプレートを併用して骨接合術を行った症例の治療成績.骨折2019;41(3):811-4.
7) 徳永雅彦,山本和良,長谷川敬和・他.不安定型鎖骨遠位端骨折に対しロッキングプレートとZip Tight AC Joint®を併用して内固定した3例.神奈川整・災誌2018;31(4):65-8.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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