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Lecture
Teepee View
著者: 佐藤直人1 善家雄吉1 篠原大地1 濱田大志1 岡田祥明1 安藤恒平1 酒井昭典2
所属機関: 1産業医科大学病院救急科 2産業医科大学整形外科
ページ範囲:P.1261 - P.1265
文献購入ページに移動Teepee view(TPV)とは,不安定型骨盤輪骨折に対してlow route創外固定や小侵襲固定としてLC-2 screwを挿入する際に術中指標として描出する透視像のことである.一般的には仰臥位で管球を尾側に約30°,患側に約30°傾けて形成されるteardropとして描出するとされている1)(図1).しかし骨盤の傾斜や開き具合は個々の患者で異なり,必ずしもこの方法で,全例美しくTPVが描出できるわけではない.
以前は高エネルギー外傷に伴う不安定型骨盤輪骨折に対する創外固定に使われることがほとんどで,実際にTPVの必要な場面はそれほど多くはなかったと思われるが,近年は脆弱性骨盤輪骨折(fragility fracture of pelvis:FFPs)に対して除痛・早期離床を目的として積極的に手術を施行する流れもあり2),TPVを描出する頻度や必要性が増していると考えられる.本稿では誰もが安全に手技を行える適切なTPVの描出方法を解説し,明日からの実臨床に役立てることを目標とする.
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