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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科57巻11号

2022年11月発行

文献概要

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あとがき フリーアクセス

著者: 酒井昭典

所属機関:

ページ範囲:P.1380 - P.1380

 サルは腰痛にならないというのは本当でしょうか? 基本的には四足歩行で,頭部はヒトより軽くて体幹より前方にせり出ているため,腰にかかる負担は少ないのは確かだと思います.サルに聞かないと真実はわかりませんが,「腰痛がない(少ない?)」可能性は高いと思われます.腰痛はサルからヒトへ進化する過程で生じた宿命なのかもしれません.一方で,イヌに腰椎椎間板ヘルニアが生じることはよく知られています.加齢や遺伝(特に軟骨異栄養犬種で)が原因と考えられています.予防法の1つに「二足歩行など無理な姿勢をさせないこと」が挙げられています.

 今月号の特集「腰椎椎間板ヘルニアのCutting Edge」は,波呂浩孝先生にご企画いただきました.椎間板ヘルニアの病態について解説いただき,従来からある治療法に加えて,低侵襲な内視鏡下ヘルニア摘出術(TF-FED法),多血小板血漿あるいはコンドリアーゼを用いた椎間板内治療,間葉系幹細胞と各種scaffoldを組み合わせた椎間板再生など,最新の医療技術に関する情報を沢山盛り込んでいただきました.この特集を通して,腰椎椎間板ヘルニアによる下肢麻痺や腰痛で悩むヒトが少なくなること,ヘルニアになっても低侵襲な治療が受けられること,さらには,やがてイヌたちも恩恵を受けられることを願っています.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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