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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科57巻12号

2022年12月発行

文献概要

症例報告

ノカルジアの皮膚感染症から脛骨骨髄炎・化膿性膝関節炎を発症した1例

著者: 菊岡亮介1 遠藤裕介1 河本豊広1 梶本遼介1 三谷茂1

所属機関: 1川崎医科大学骨・関節整形外科学教室

ページ範囲:P.1493 - P.1497

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患者は7年前に土壌で転倒し左膝の挫創を受傷して,自然軽快した.3年前から左膝に皮疹が出現し寛解増悪を繰り返していた.半年前から微熱が持続し,1カ月前から左膝を中心に皮疹が多発してきたため当院を受診した.全身の発熱を認め,左膝の腫脹と紅色膨隆疹が散在していた.X線検査およびMRI検査で化膿性膝関節炎と脛骨骨髄炎を疑う所見を認めた.皮膚細菌培養検査でNocardiaとMRSAが検出された.関節鏡視下膝関節洗浄デブリドマンと抗菌薬投与で症状は改善し,術後感染の再燃なく膝関節機能も回復した.

参考文献

1) Chaussade H, Lebeaux D, Gras G, et al. Nocardia arthritis:3 cases and literature review. Medicine (Baltimore) 2015;94(42):e1671. doi:10.1097/MD.0000000000001671.
2) Boulios EA, Konstantopoulou PP, Bailas GD, et al. Nocardia osteomyelitis in an immunosuppressed patient. J Frailty Sarcopenia Falls 2017;2(4):88-91.
3) Moylett EH, Pacheco SE, Brown-Elliott BA, et al. Clinical experience with linezolid for the treatment of nocardia infection. Clin Infect Dis 2003;36(3):313-8.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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