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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科57巻2号

2022年02月発行

文献概要

症例報告

内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術(MED)後に椎間板から発生した腰椎偽痛風の1例

著者: 道振康平1 奥山邦昌1 二宮研1 菊池謙太郎1 萩原健1 青松修二1 野崎拓人1 谷口巧1 今本多計臣1

所属機関: 1静岡市立清水病院整形外科

ページ範囲:P.193 - P.197

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症例は61歳女性で,腰椎椎間板ヘルニアにて内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術を行った.術後症状は改善したが,術後22日目に下肢痛が増悪し,MRIで椎間板ヘルニアの再発と椎間から硬膜外に囊胞性病変およびepidural gasを認めた.感染を疑い病変部を穿刺しピロリン酸カルシウム結晶が検出され,椎間板ヘルニアの再発および偽痛風と診断した.病変部を洗浄し,トリアムシノロンアセトニド(ケナコルト-A®)を投与し,囊胞性病変はほぼ消失したがepidural gasと椎間板ヘルニアは残存し,症状の改善は不良であった.再手術(後方進入椎体間固定術)を行い,良好な術後経過を得た.

参考文献

1) Ogawa Y, Nagatsuma M, Kubota G, et al. Acute lumber spinal pseudogout attack after instrumented surgery. Spine (Phila Pa 1976) 2012;37(24):E1529-33.
2) 小久保吉恭,山崎隆志.腰椎椎間関節に発症した偽痛風の1例.整形外科2018;69(4):331-3.
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5) 清田康弘,奥山邦昌,谷 英明・他.内視鏡下椎間板ヘルニア摘出術(MED)後に発生したepidural gasの1例.臨整外2015;50(12):1239-43.
6) 莖田昌敬,平尾聡美,村津 淳・他.多関節に画像上一部気体像を有する囊胞性腫瘤を認め,化膿性関節炎/感染性滑液包炎との鑑別を要したCalcium pyrophosphate dihydrate結晶沈着症の1例.痛風と核酸代謝2014;38(1):13-21.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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