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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科58巻1号

2023年01月発行

文献概要

特集 医師の働き方改革 総チェック 働き方改革の手法

救急部門の医師交代勤務が整形外科医の働き方改革を支える

著者: 福岡敏雄1

所属機関: 1公益財団法人大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院救命救急センター

ページ範囲:P.69 - P.73

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医師の働き方改革を進めるには,救急診療や夜間休日の診療の維持が課題になる.当院の病床数は1,000床を超え,年間入院患者3万人,うち救命救急センターからが約1万人である.整形外科関連の救命救急センターの受診状況を調査したところ,整形外科受付の受診患者は全体の10%と比較的多いが,入院を要したのはその8.3%であり救急受診患者全体の入院率(約25%)に比べると低かった.また,実際に整形外科医の診察を要したのは29%で,緊急手術を要したのは平均月10件程度,深夜帯は月に2,3件であった.この結果に基づいて,2022年中に深夜帯はコンサルトと緊急呼び出し体制とする方針である.働き方改革への取り組みは,全病院的な協働をもって可能となる.具体的に進める中で,それぞれの診療科の救急や夜間業務担当者の役割の大きな変化を引き起こしており,これからも慎重に緻密に進める必要があると感じている.

参考文献

1) わが街健康プロジェクト.https://www.wagapro.net(2022年11月28日アクセス)
2) 日本整形外科学会男女共同参画・働き方改革委員会.整形外科医師を対象とした就業状況の現状と健康に関する調査.日整会誌2020;94(10):907-17.
3) Zaid M, Diab M. Surgeon suicide remain a critical issue for the orthopedic profession. J Bone Joint Surg Am 2020;103(20):e81. doi:10.2106/JBJS.20.01125.
4) Zhang Q, Mu M-C, He Y, et al. Burnout in emergency medicine physicians:a meta-analysis and systematic review. Medicine 2020;99(32):e21462. doi:10.1097/MD.0000000000021462.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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