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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科58巻3号

2023年03月発行

文献概要

特集 二次骨折予防に向けた治療管理

大腿骨近位部骨折の診療報酬加算の実際—済生会吹田病院

著者: 黒川正夫1

所属機関: 1大阪府済生会吹田病院

ページ範囲:P.297 - P.303

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大腿骨近位部骨折二次骨折リスク評価および治療方針決定は骨折リエゾンサービス(FLS)カンファレンスで行った.2022年上半期の患者31例のDXAの結果は大腿骨頚部が64.7%YAM,大腿骨近位部全体が64.2%YAMと低値であった.骨折前の骨粗鬆症治療は9/31例(29.0%)が退院時には21/31例(67.7%)と改善した.継続的な二次性骨折予防に係る評価は28/31例(90.3%),大腿骨近位部骨折緊急手術加算(対象22例)は13/22例(59.1%)に算定できた.病院退院後に帰宅,あるいは施設入所後の骨粗鬆症治療継続のためには,骨折リスクと治療経過を患者,急性期病院,回復期病院,診療所医師が共有できるツールが必要である.

参考文献

1) 黒川正夫.骨粗鬆症治療を確実なものにするための地域連携ネットワークシステムの構築.日骨粗鬆症会誌6(4):137-41.
2) 厚生労働省保険局医療課.令和4年度診療報酬改定の概要 個別改定事項Ⅴ(重症化予防,後発医薬品等使用推進,療養・就労両立支援).令和4年3月4日版.https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/000912336.pdf(2022年11月30日アクセス)
3) 日本骨粗鬆症学会・日本骨代謝学会・骨粗鬆症財団.骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版.東京:ライフサイエンス出版;2015.
4) 日本骨粗鬆症学会・日本脆弱性骨折ネットワーク.二次骨折予防のための骨折リエゾンサービス(FLS)クリニカルスタンダード.医薬情報ネット;2019.http://www.josteo.com/ja/news/doc/200518_3.pdf(2022年11月30日アクセス)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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