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あとがき
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著者:
松本守雄
所属機関:
ページ範囲:P.342 - P.342
新型コロナ感染症が本邦で初めて確認されてから3年が過ぎました.ワクチンや治療薬がこれまでにないスピードで開発され,変異を繰り返すウイルスに対して一定の有効性を示し,致死率も季節性インフルエンザとほぼ同等にまで下がってきました.政府により今年の5月には感染症法上の二類から五類への引き下げも決定されました.しかし,われわれ医療機関にとってはウイルスの感染力が大幅に低下しない限りはコロナ対応に手を抜くことができず,緊張の日々が続くことは変わりません.特に問題となるのが院内クラスターへの対応です.入院中の患者がコロナ陽性になった場合,遅滞なくトリアージを行い他の患者への二次感染を防止する必要があります.これに失敗すると大規模クラスターへと進行し,病院機能に大きな支障を来すのみならず多くの患者の方々に大変なご負担をおかけすることになります.一次対応後に「二次」を防ぐことは極めて重要です.
本号の特集では石橋英明先生に「二次骨折予防に向けた治療管理」をテーマにご企画をいただきました.高齢化が急速に進行する本邦において脆弱性骨折患者も増加していますが,初発骨折後の二次骨折のリスクが高いことが認識されています.これに対して多職種による評価と予防を積極的に行い,骨折の連鎖を防ぐ取り組みが推奨されています.また,関係各位のご努力の結果,これらの取り組みに対する診療報酬上の加算も付与されることになりました.本特集ではこの領域のエキスパートの方々にテーマに関連する項目について大変詳細かつわかりやすくご解説をいただきました.