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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科58巻4号

2023年04月発行

文献概要

特集 疲労骨折からアスリートを守る—今,おさえておきたい“RED-S”

審美系競技の疲労骨折

著者: 橋本立子1 半谷美夏1

所属機関: 1国立スポーツ科学センタースポーツメディカルセンター整形外科

ページ範囲:P.389 - P.394

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審美系競技とは,技の難易度とともに,演技の美しさや芸術性の高さが評価されるスポーツである.これらの競技は,競技年齢が比較的若年であり,トップレベルであるほど身体的に未成熟なうちから高強度の練習を行っていることから,オーバーユース障害の発生が多い.本施設を受診した審美系競技選手においても,足部の疲労骨折が多く,特に新体操選手では第2中足骨疲労骨折が多かった.また,これらの競技では脊椎の伸展可動域の広さが要求されるため,下位腰椎だけでなく,上位腰椎や下位胸椎での分離症の発症にも留意する.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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