臨床整形外科58巻5号

2023年05月発行

増大号特集 できる整形外科医になる！　臨床力UP，整形外科診療のコツとエッセンス

3章　フォロー

非専門医による関節症例外来フォローのポイント

著者： 星野裕信¹

所属機関： ¹藤枝市立総合病院

ページ範囲：P.662 - P.666

文献概要

Point!

●問診と診察をしっかり行ったうえで病態を絞り込むこと．画像診断はその病態の確認である．

●患者教育が重要であり，治療へのモチベーションにつながる．

●運動療法は患者の体力に見合った指導を行い，継続的に行うことで症状の改善につながることがある．

●薬物治療を行う際には副作用対策をしっかりと行うこと．

●3カ月間保存治療を行っても効果が得られない，または悪化する症例や，手術加療を希望する患者は速やかに専門医に紹介すべきである．

参考文献

1) 赤居正美，岩谷　力，黒澤　尚・他．疾患特異的・患者立脚型変形性膝関節症患者機能評価尺度 JKOM(Japanese Knee Osteoarthritis Measure)．運動療物理療2005；16(1)：55-62．

2) 関　泰輔，長谷川幸治，加納稔也・他．JHEQ(日本整形外科学会股関節疾患評価質問票)に対する有用性の検討．Hip Joint 2011；37：782-4．

3) 川野彰裕．運動器エコーのエキスパートを目指そう 股関節のエコー．関節外科2021；40(10月増刊)：123-31．

4) Bannuru RR, Osani MC, Vaysbrot EE, et al. OARSI guidelines for the non-surgical management of knee, hip, and polyarticular osteoarthritis. Osteoarthlitis Cartilage 2019;27(11):1578-89.

5) 古市州郎，三谷　茂，遠藤裕介・他．ジグリングマシーンによる積極的保存治療．Hip Joint 2022；48：478-83．

6) 星野裕信，花田　充，松山幸弘．変形性膝関節症に対するデュロキセチンの効果．中部整災誌2018；61(3)：537-8．

7) 宮武和正．変形性股関節症に対する関節内注射—ジクロフェナク結合ヒアルロン酸．Orthopaedics 2022；35(11)：29-37．