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書評
子どもの「痛み」がわかる本—はじめて学ぶ慢性痛診療 フリーアクセス
著者: 余谷暢之1
所属機関: 1国立成育医療研究センター総合診療部緩和ケア科
ページ範囲:P.831 - P.831
本書で紹介されている慢性痛は,急性痛とは異なるアプローチが必要となりますが,そもそも小児領域では急性痛,慢性痛という概念すら十分に浸透していない状況です.慢性痛は心理的苦痛や社会的影響を伴い,子どもたちの生活の質に深刻な影響を及ぼす可能性があり,生物心理社会的(biopsychosocial)アプローチが必要となります.3〜4人に1人が経験するとされ決してまれでない慢性痛は,小児プライマリケア診療においても重要な領域ですが,体系立って学ぶ機会が少なく,本書の役割は大きいといえます.
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