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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科58巻8号

2023年08月発行

文献概要

臨床経験

Tubular Retractor(Φ18mm)留置下で行う顕微鏡下低侵襲経椎間孔腰椎椎体間固定術の手術手技の紹介と手術侵襲の検討

著者: 小倉卓1 林田達郎1 梅田浩市1 琴浦義浩1 大友彩加1 夏井純平1 四方巽1 藤原靖大1

所属機関: 1京都中部総合医療センター整形外科

ページ範囲:P.1043 - P.1047

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背景:現在,低侵襲経椎間孔腰椎椎体間固定術(MIS-TLIF)は標準的治療法となったが,より低侵襲化を目指し,椎体間ケージと椎弓根(PS)サイズに適合した小さなnon-expanding tubular retractor留置下に行うMIS-TLIFが手術侵襲に与える影響を検討した.対象:Tubular retractor(Φ18mm)を用いた腰椎変性疾患患者12例(Tr群)とX-tube®を用いた57例(X群)である.方法:Tubular retractor(Φ18mm)留置下MIS-TLIFの手術手技を紹介し,2群間で手術侵襲の指標である8項目の周術期所見を比較検討した.結果:Tr群で皮切は平均21.0mmと短く,術後独歩開始時期が平均1.6日に短縮した.結語:手術手技を工夫し,できるだけ小切開で行うTr群で手術侵襲は軽減した.

参考文献

1) 石井 賢,戸山芳昭,千葉一裕・他.腰椎変性すべり症と腰椎変性(後)側弯症に対する最小侵襲椎間孔腰椎椎体間固定術の手術手技.別冊整形外2011;59:124-32.
2) 佐藤公治,安藤智洋,鵜飼淳一・他.MIS-PLIF/TLIFの最新知見.脊椎脊髄2015;28(5):449-53.
3) 石井 賢,有薗 剛,蜂谷裕道・他.最小侵襲脊椎安定術(MISt).Bone Joint Nerve 2014;4(3):541-6.
4) Kawaguchi Y, Matsui H, Tsuji H. Back muscle injury after posterior lumbar spine surgery:a histologic and enzymatic analysis. Spine (Phila Pa 1976) 1996;21(8):941-4.
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6) 和田明人,土谷一晃,勝呂 徹・他.腰椎変性疾患に対するtubular retractorと経皮的椎弓根スクリューを用いた最小侵襲経椎間孔腰椎椎体間固定術の術後中期成績.別冊整形外2011;59:118-23.
7) 蜂谷裕道,村田英明,村松孝一・他.SextantとX-tubeを使用したMIS-TLIFのback muscleに与える影響.整外最小侵襲術誌2009;53:27-34.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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