臨床整形外科59巻12号

2024年12月発行

特集 初療対応からきれいな指再建まで　指尖部切断に対する治療

きれいな指再建へのこだわり

外傷性爪変形の治療

著者： 石河利広¹

所属機関： ¹大津赤十字病院形成外科

ページ範囲：P.1433 - P.1440

文献概要

外傷性爪変形の治療は，爪母，爪床，末節骨，指尖部軟部組織が傷害されることにより生じる断端痛と爪の整容性の治療である．皮弁と骨移植を組み合わせれば指尖部切断後に生じることが多い鉤爪変形の治療は可能である．局所皮弁，遊離皮弁，遊離複合組織移植，それぞれの長所短所を理解し，患者の愁訴，傷害されたおのおのの組織の状態，皮弁採取部の犠牲を勘案して再建方法を決定する．

参考文献

1) Sommer NZ, Brown RE, Zook EG. Surgery of the perionychium. In:Mathes SJ, Hentz VR (eds). Plastic Surgery. 2nd edition, Volumes 7. Philadelphia:Saunders;2006. p.191.