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増大号特集 絶対! 整形外科外傷学 6章 学会会場
それはCharcot骨折だったのでは?
著者: 野坂光司1 岡田祥明2 佐藤俊介3 髙野祐護4 杉田淳5 市橋雅大6
所属機関: 1秋田大学大学院医学系研究科医学専攻機能展開医学系整形外科学講座 2産業医科大学整形外科学教室 3福島県立医科大学医学部整形外科学講座/外傷再建学講座 4日本赤十字社 広島赤十字・原爆病院整形外科 5堺市立総合医療センター 6湘南鎌倉総合病院外傷センター
ページ範囲:P.700 - P.710
文献購入ページに移動2005年にビスホスホネート製剤の長期使用が骨代謝回転の過剰な抑制を生じ得ることが報告されてから,非定型大腿骨骨折(atypical femur fracture:AFF)の疾患概念が生まれ,骨粗鬆症治療(ビスホスホネート製剤)にはあまり関心がなかった外傷医も,今では,骨折患者さんがビスホスホネート製剤を飲んでいないかチェックするまでに急速に浸透した.Charcot関連骨折も,今後,AFFと同様の経過で浸透していくことが予想される.
糖尿病や梅毒の急激な増加により,Charcot関連の難治骨折が急増している1,2)中,本誌上シンポジウムにおいては,各シンポジストの,今後増加していくCharcot関節関連骨折啓発への願いが込められている.すべて教育的な症例であり,症例1は慎重に加療するも難渋したCharcot足関節骨折,症例2は1年経過して判明したCharcot関節の開放性ピロン骨折,症例3はCharcot足でこそ有用な高度足部変形に対するMATILDA法3)の応用,症例4は神経梅毒により脛骨高原骨折,足部Charcot関節症,大腿骨頚部骨折が生じた1例,症例5はCharcot関節に生じたピロン骨折に対して順行性Nailで距腿関節固定を行った1例である.
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