icon fsr

雑誌目次

雑誌文献

臨床整形外科59巻7号

2024年07月発行

雑誌目次

特集 大規模レジストリーによる整形外科リアルワールドエビデンス構築

緒言 フリーアクセス

著者: 種市洋

ページ範囲:P.859 - P.859

 Evidence based medicine(EBM)はランダム化比較試験(randomized controlled trial:RCT)とそのメタアナリシスにより得られたレベルの高いエビデンスにより実現されてきたが,RCTで厳格な症例の選択基準が適応されるとさまざまな患者背景をもつ疾患では,その結果を必ずしも臨床に応用できないことが欠点といえる.特に外科手術治療のRCTでは,患者のランダム化拒否,盲検化困難,長期フォローの必要性,コストなどの問題からRCTの実施には多くの困難を伴う.これに対し,網羅的に大量の情報を収集・データベース化した,いわゆる「リアルワールドデータ(RWD)」からさまざまな事象の発見を行うレジストリー研究は,RCTの欠点を補うものとしてその重要性が高まっている.本特集では整形外科領域の大規模レジストリーによるリアルワールドエビデンス構築の現状と展望の理解を深めていただくことを目的に,11名の専門家に参画いただいた.

 まず,康永秀生先生はRCTとRWDを用いたレジストリー研究の概要をまとめられ,それぞれの欠点を補完的に補う臨床研究の「2本の柱」であることをわかりやすくご解説いただいた.藤森研司先生には「高齢者の医療の確保に関する法律」を根拠法として運用されている電子レセプトと特定健診のアーカイブであるNational Database(NDB)を詳しくご説明いただいた.金村徳相先生には本邦初の筋骨格系手術ナショナルレジストリーかつ複数の整形外科関連学会等による大規模レジストリーのプラットフォームとしての日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)についてその現状と展望を述べられ,JOANR連携手術レジストリーを解説する各稿(秋山治彦先生,田島卓也先生,有馬秀幸先生,上田明希先生,高橋 宏先生,井上 玄先生)につなげていただいた.次いで,病態(疾病)関連の包括的レジストリーとして小倉浩一先生には1950年代からの長い歴史を有する全国骨・軟部腫瘍登録を,また山本智章先生には日本脆弱性骨折ネットワークによるFFN-Japanデータベースについて解説いただいた.

大規模レジストリーによる臨床研究の意義

著者: 康永秀生

ページ範囲:P.861 - P.864

リアルワールドデータ(RWD)とは,日常臨床から恒常的に得られる患者データの総称である.本稿はRWDのうち患者レジストリーに着目し,臨床研究における患者レジストリーの位置づけ,意義,現状,課題について総括する.患者レジストリーを活用することにより,実臨床における診療実態や治療効果を明らかにできる.しかし,観察データであるため「適応による交絡」を十分に調整しきれないなどの限界がある.患者レジストリーを用いた臨床研究を成功させるには,臨床と疫学・統計学の各専門家がチーム体制で取り組む必要がある.

National Database(NDB)の現状と課題

著者: 藤森研司

ページ範囲:P.865 - P.869

電子レセプトならびに特定健診のアーカイブであるNational Database(以下,NDB)はレセプトの電子化率が99%を超え,わが国最大の臨床に関わるビッグデータと言えるだろう.臨床研究への活用には検査値や画像所見等を持たないレセプト特有の課題もあるが,リアルワールドの診療状況のほぼ全数が把握できる意味は大きい.また,一定程度の患者連結も可能でありコホート的な研究も可能としている.レセプトならびにNDBの長所と制約を十分に知り,リアルワールドのエビデンス構築に向けて多数の研究が展開されることを期待する.

日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)5年目の現状と課題

著者: 金村徳相 ,   川口善治 ,   秋山治彦 ,   八木満 ,   稲垣時子 ,   種市洋

ページ範囲:P.871 - P.881

2020年4月から筋骨格系手術のレジストリーとして日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)の登録が開始された.登録された手術件数は年々増加し,2022年度の登録件数は1,027,914件で,わが国の筋骨格系手術の80%近くが登録され,筋骨格系手術のRWDが構築されている.JOANR登録データは専門医新規申請の症例一覧作成や診療報酬改定の要望に必要な解析など,すでにさまざまな形で利活用されている.入力者の負担軽減やレジストリーの信頼性担保のための医療Dx化と,継続的なJOANR運営のために安定した財務健全性を構築することが今後の重要な課題である.

日本人工関節登録制度(JAR)

著者: 秋山治彦

ページ範囲:P.883 - P.890

日本人工関節登録制度(JAR)は,2020年度よりJOANRに組み込まれ,登録率が大幅に増加し,世界と肩を並べるナショナルレジストリとなった.2022年度の年次報告書では,解析項目も大幅に追加され,インプラントの累積3年再置換率も明らかになるなど,日本における人工関節手術の実態を把握でき,海外のレジストリデータとも比較できるように充実してきている.今後はPROMsのデータ収集からも,人工関節手術の成績向上にJARの重要性が増すことだろう.

関節鏡およびスポーツ整形外科関連手術に対するレジストリー—JOSKAS eNOTEからJSOAレジストリーへ

著者: 田島卓也 ,   鈴木朱美

ページ範囲:P.891 - P.895

日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会(JOSKAS)では関節鏡手術症例に対し,2012年1月より紙媒体での症例登録を開始し,2015年7月からwebでの登録(eNOTE)を行っている.2020年4月より日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)2階部分にも関節鏡手術レジストリーを配置し,併用運用している.近年ではJOANR2階部分のレジストリーには約6,000〜9,000件の関節鏡視下手術が登録されている.学会再編もあり,今後は日本スポーツ整形外科学会(JSOA)で関節鏡およびスポーツ関連手術のレジストリーを運用する.2024年4月からはJOANR2階部分のレジストリーに一本化するが,全国的にデータを収集可能なレジストリーの構築は,学術的にも社会的に意義があるものと考える.

日本脊椎脊髄病学会レジストリー(JSSR-DB)の現状と将来への展望

著者: 有馬秀幸 ,   相澤俊峰 ,   池上章太 ,   石井賢 ,   井上玄 ,   今釜史郎 ,   上田明希 ,   大鳥精司 ,   新村千江 ,   中川幸洋 ,   中島宏彰 ,   藤田順之 ,   藤田卓仙 ,   細金直文 ,   八木満 ,   山田浩司 ,   吉井俊貴 ,   渡邊慶 ,   種市洋 ,   筑田博隆 ,   中村雅也 ,   松山幸弘 ,   波呂浩孝 ,   金村徳相

ページ範囲:P.897 - P.906

わが国では,これまで脊椎脊髄手術における全国規模の手術レジストリーは存在していなかった.日本脊椎脊髄病学会では,日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)を基盤とした脊椎脊髄手術のレジストリー(JSSR-DB)を構築し,2021年度の1カ月間の登録を経て,2022年4月から通年で登録を開始した.年間約15.8万件の登録データが集積され,わが国の1年間の脊椎脊髄手術の70%以上をカバーしたデータベースとなっている.JSSR-DBに登録された手術情報・合併症等の臨床指標を施設にフィードバックすることで,自施設の医療の質の向上につながる.また,リアルワールドデータを用いたレジストリー研究は新たなエビデンスを創出し,最善の医療の提供,適正な医療水準の維持,医療経済の最適化に大きく寄与することが期待される.

日本脊椎インストゥルメンテーション学会データベース(JSIS-DB)

著者: 上田明希

ページ範囲:P.907 - P.911

JSIS-DBは,日本脊椎インストゥルメンテーション学会が2018年2月に運用を開始した手術症例レジストリーである.学会員の所属施設で行われた,脊椎インプラントを用いる椎間固定術や制動術を主な対象とする.初回手術とその再手術について,患者の年齢,病態,術式や固定範囲などの基本情報,手術時間や要した人員数,術後入院日数,術中から術後早期の合併症などを収集し,ハッシュ値により同一症例の予後や転帰を追跡することが可能である.抽出されたデータは学会総会や学会ウェブサイトで年次報告として公開されている.

脊柱靱帯骨化症レジストリー症例登録

著者: 高橋宏 ,   國府田正雄 ,   山崎正志

ページ範囲:P.913 - P.919

脊柱靱帯骨化症をはじめとする難病患者に最適な医療を提供するには,治療成績向上と診療体制の整備という2つの側面からのアプローチが不可欠である.治療成績向上のためには,オールジャパン体制での悉皆性の高い症例レジストリーを構築し,それを基盤とした多施設研究を実施することが必要不可欠である.厚生労働科学研究費補助金「脊柱靱帯骨化症に関する調査研究」研究班では,日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)の2階部分に,脊柱靱帯骨化症手術症例レジストリー登録システムを構築し,2021年11月より仮運用を開始し,問題点の抽出・登録システムの微調整を行った後,2023年度より本格運用を開始した.今後は,システムを運用,症例を蓄積するとともに,集積されたデータベースを活用した多施設共同研究を積極的に推進していく方針である.これにより,脊柱靱帯骨化症の診断・治療に関して質の高いエビデンスが創出され,本症に対する普遍的な治療体系の確立が期待される.

早期発症側弯症を対象とした長期型レジストリー制度の構築

著者: 井上玄 ,   鈴木哲平 ,   谷口優樹 ,   大場悠己 ,   齊藤敏樹 ,   高橋真治 ,   宮城正行 ,   赤澤努 ,   伊東学

ページ範囲:P.921 - P.927

早期発症側弯症(EOS)は,病態が多岐に渡るうえに有病率が低く,特に長期的なエビデンスは限られている.日本側彎症学会ではEOSに対する手術症例を対象に,長期的に患者を追跡可能なデータベースを構築し,全国規模のレジストリーの運用を2024年度中に開始する予定である.本レジストリーは,既に運用されているJSSR-DBに垂直に連結されており,患者が満18歳になるまで継続してデータが登録される.本レジストリーの運用により,各手術実施施設の医療の質の向上のみならず,高い収集率のリアルワールドデータを用いて,本邦から世界に向けた新たなエビデンスの創出が期待される.

全国骨・軟部腫瘍登録

著者: 小倉浩一 ,   川井章

ページ範囲:P.929 - P.935

全国骨・軟部腫瘍登録は,希少がんである骨・軟部腫瘍に特化した全国規模のデータベースであり,世界的にも類をみない貴重な骨・軟部腫瘍の情報源である.2006年から登録が電子化され,収集される情報は詳細かつ質の高いものとなり,さらには2014年から電子化されたデータの研究目的の利用が可能となった.全国骨・軟部腫瘍登録データを利用した研究は,2024年3月現在,合計30編以上の英文論文として公表されている.本稿では,全国骨・軟部腫瘍登録の概要について述べる.

Fragility Fracture Network(FFN)と日本脆弱性骨折ネットワーク(FFN-Japan)

著者: 山本智章

ページ範囲:P.937 - P.944

2022年春の診療報酬改定で大腿骨近位部骨折患者に対する二次性骨折予防継続管理料と緊急挿入・緊急整復固定加算が新設されたことで,本骨折の診療に大きな改善がもたらされた.日本脆弱性骨折ネットワーク(FFN-Japan)は国際的な歩みと同調して日本における脆弱性骨折診療の向上に寄与している.

Lecture

それ本当に“いわゆる五十肩”ですか?—注意すべき鑑別疾患

著者: 三宅智

ページ範囲:P.945 - P.952

はじめに

 “いわゆる五十肩”とは,特に誘因なく肩の疼痛と可動域制限を生じる疾患である.肩関節疾患のなかでは遭遇する機会が多いが,「放っておいても治る」と日常診療で軽視されがちである.しかし,初期診断において腱板断裂やインピンジメント症候群などとの鑑別ができていない症例をしばしば経験する.また“いわゆる五十肩”に類似した症状を呈する稀な疾患も存在する.

 本稿では,初診時に必ず撮影される肩関節X線検査で診断可能である変形性肩関節症,肩石灰性腱炎,転移性骨腫瘍,頚椎疾患である頚椎症性神経根症や頚椎症性筋萎縮症は省いて,“いわゆる五十肩”の鑑別のためのコツとピットフォールを概説する.

境界領域/知っておきたい

脊髄硬膜動静脈瘻

著者: 遠藤俊毅 ,   高橋義晴 ,   西澤威人 ,   佐々木達也

ページ範囲:P.956 - P.962

はじめに

 脊髄動静脈奇形は,脊髄あるいはその周辺に動静脈短絡(瘻孔)を有する疾患群の総称であり,短絡が存在する部位あるいは病態により分類される1).本稿では,このうち,日常臨床で遭遇する機会の最も多い脊髄硬膜動静脈瘻(dural arteriovenous fistula:dural AVF)について,実際の症例を提示し,その診断と治療のポイントを解説する.

症例報告

脛骨人工骨幹置換術を施行した多発性骨髄腫の1例

著者: 向井俊平 ,   松尾俊宏 ,   平田裕己 ,   加藤慶 ,   三谷雄己 ,   松下亮介 ,   中村光宏 ,   西田幸司

ページ範囲:P.963 - P.965

脛骨骨幹部腫瘍切除後の再建にはさまざまな方法があり,おのおのに利点・欠点がある.多発性骨髄腫の脛骨病変に対し人工骨幹置換術を施行した症例を報告する.76歳女性,X線で脛骨に骨溶解を認めたため近医より紹介され,切開生検で多発性骨髄腫と診断した.切迫骨折であり化学療法前に腫瘍切除および人工骨幹置換術を行った.術後1週で杖歩行が可能になった.術後2年を経過するが疼痛はなく歩行に支障はない.骨転移や全身性腫瘍疾患では,performance statusの改善が予後に影響することがあり,早期歩行が可能である人工骨幹置換は有用な選択肢になり得る.

書評

患者の意思決定にどう関わるか?—ロジックの統合と実践のための技法 フリーアクセス

著者: 田代志門

ページ範囲:P.953 - P.953

 臨床意思決定のテキストの決定版であり,今後一つの基準となる本である.

 この半世紀で医療における意思決定の在り方は様変わりし,医師が患者の最善を考えて治療法を決めるスタイルから,医師からの情報提供を受けて患者が自身の治療法を決めるスタイルへと大きく変化した.

クリニカル・クエスチョンで考える外傷整形外科ケーススタディ フリーアクセス

著者: 野坂光司

ページ範囲:P.955 - P.955

 史上最高の外傷整形外科テキストでした.全368ページでしたが,飽きのこない小説のようで,あっという間に読み終えました.

 さすがは「日本の外傷整形外科の巨人」土田芳彦先生の作品です(テキストというよりは作品と呼んだほうがしっくりくる内容です).共同執筆は土田先生の薫陶を受けた4人の若き外傷整形外科医(若武者)たちです.本書は,若武者が整形外科外傷に立ち向かう際,さまざまに抱かれる疑問,戦い方(治療方針)と考察が提示されます.それに対して一つひとつ,百戦錬磨の軍師(指導医)が丁寧にその戦い方を説き,そして熱くディスカッションしているかのように進んでいく様が小気味よかったです.

非特異的腰痛の運動療法[Web動画付] 第2版—病態をフローチャートで鑑別できる フリーアクセス

著者: 葉清規

ページ範囲:P.967 - P.967

 著者の荒木秀明先生は,腰痛に対する臨床と研究に取り組まれる理学療法士として,私が尊敬する先生のお一人です.

 腰痛に対する理学療法の方法論は数多く紹介されていますが,医療技術として,理学療法はエビデンスに基づいて行われるものであり,エビデンスの臨床応用として,Evidence-Based Practice(利用可能な最良のエビデンス・医療者の専門性・患者の価値観を統合し,最善の医療を行う)という概念が重要となります.エビデンスとは臨床研究です.研究には,研究を実践する立場と,研究結果を解釈(活用)する立場があります.荒木先生はご自身の臨床データを,国際腰痛学会・国際骨盤痛学会や日本腰痛学会で学会発表されるなど研究を実践しています.しかし,それだけではなく,先生の真骨頂は,臨床疑問の解決に結びつく数多くの先行研究の成果を理解して臨床応用する,「研究結果を解釈する立場」を高いレベルで行われているところにあります.『非特異的腰痛の運動療法 第2版』には,そのエッセンスが盛り込まれています.

--------------------

目次 フリーアクセス

ページ範囲:P.856 - P.857

欧文目次 フリーアクセス

ページ範囲:P.858 - P.858

次号予告 フリーアクセス

ページ範囲:P.969 - P.969

あとがき フリーアクセス

著者: 酒井昭典

ページ範囲:P.972 - P.972

 ロシアによるウクライナへの軍事侵攻から2年以上がたちました.イスラエル・パレスチナ自治区ガザ・中東でも戦闘が起きています.多くの犠牲者が出ていることに心が痛みます.早く平和が訪れて欲しいです.2024年7〜8月にオリンピック競技大会がフランス・パリを中心に開催されますが,スポーツを通じて,世界中の国と地域が心をひとつに平和を希求する祭典になって欲しいものです.

 今月号の特集は「大規模レジストリーによる整形外科リアルワールドエビデンス構築」です.種市 洋先生にご企画いただきました.従来から,治療法を評価するうえで,RCTが最も適切な研究手法として用いられてきました.しかし,手術や医療機器に関する成績,希少疾患などでは,各国の医療事情が異なることや対象患者数が限られていることのためRCTによる解析は困難です.そこで,リアルワールドデータを用いた研究の重要性が再認識されるようになってきました.本特集では,その特徴や意義を解説いただき,各領域の大規模レジストリーであるNational Database,JOANR,日本人工関節登録制度(JAR),JOSKAS eNOTE・JSOAレジストリー,JSSR-DB,JSIS-DB,脊柱靱帯骨化症登録,早期発症側弯症を対象としたレジストリー,全国骨・軟部腫瘍登録,FFN-Japanなどで得られたデータやその活用などについて報告いただきました.この特集が,ビッグデータを活用するうえでの有益な情報提供となり,リアルワールドエビデンスの創出や治療法開発のきっかけになれば幸いです.

基本情報

臨床整形外科

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN 1882-1286

印刷版ISSN 0557-0433

雑誌購入ページに移動

バックナンバー

icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら