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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科59巻7号

2024年07月発行

文献概要

特集 大規模レジストリーによる整形外科リアルワールドエビデンス構築

日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)5年目の現状と課題

著者: 金村徳相17 川口善治27 秋山治彦37 八木満47 稲垣時子57 種市洋67

所属機関: 1JA愛知厚生連江南厚生病院整形外科 2富山大学医学部整形外科学教室 3岐阜大学大学院医学系研究科医科学専攻病態制御学講座整形外科学分野 4国際医療福祉大学医学部整形外科学教室 5公立能登総合病院診療支援部診療情報管理室 6獨協医科大学医学部整形外科学 7日本整形外科学会症例レジストリー委員会

ページ範囲:P.871 - P.881

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2020年4月から筋骨格系手術のレジストリーとして日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)の登録が開始された.登録された手術件数は年々増加し,2022年度の登録件数は1,027,914件で,わが国の筋骨格系手術の80%近くが登録され,筋骨格系手術のRWDが構築されている.JOANR登録データは専門医新規申請の症例一覧作成や診療報酬改定の要望に必要な解析など,すでにさまざまな形で利活用されている.入力者の負担軽減やレジストリーの信頼性担保のための医療Dx化と,継続的なJOANR運営のために安定した財務健全性を構築することが今後の重要な課題である.

参考文献

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掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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