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整形外科領域の職業被曝と患者被曝について考える
著者: 出村諭1
所属機関: 1金沢大学整形外科
ページ範囲:P.1067 - P.1067
文献購入ページに移動職業被曝は,医療従事者の年間の線量限度が定められている.しかしフィルムバッジのついた体幹に比べて,整形外科医は手指の被曝が多い不均衡被曝となっているとの報告がある.その中でも術中X線透視を多く使用する整形外科外傷分野,神経根ブロックや脊髄造影などの診断に加え,近年増加している経皮的椎弓根スクリュー挿入や経皮的椎体形成術,側方椎体間固定術などを行う脊椎外科分野の職業被曝は大きいとされている.まずは防護具着用の徹底を基本に,術中透視を使用する際はone shot照射とすること,パルス線量の調整,照射野を絞ること,透視装置の管球と立ち位置の対応などが整形外科医に求められる.
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