icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科6巻10号

1971年10月発行

文献概要

検査法

頸部空気脊髄腔造影法

著者: 小田清彦1 服部奨1

所属機関: 1山口大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.863 - P.870

文献購入ページに移動
 1918年Dandy1)が気脳写中に上位頸髄腔の像を観察して以来,1921年Wideröeが空気脊髄腔造影法により腫瘍を発見し,しかもそれを手術的に証明し,さらに空気が腫瘍による狭窄部を通過する際疼痛が起こることを記載し,1934年Coggeshall and von Storchは脊髄腔馬尾神経部の像を観察し,1937年Scott and Youngは腰部椎間板ヘルニア像を発表し,1941年,本邦においても近藤名誉教授10)が脊髄腔馬尾神経部病変診断に利用したことを報告し,1942年Munro and Elkins3)は空気脊髄腔造影法に脊髄液圧を考慮した二針法を利用するなど,古くから知られ,いろいろと改良されてきたが,コントラストの不鮮明さによる診断的価値の疑問や,技術面に問題があり,さらに強い頭痛などのために従来から広く利用され一般化された検査方法ではないが,最近のように各種脊椎,脊髄性疾患を対象として脊髄腔造影法施行例数,手術例数が飛躍的に増加し,いろいろの陽性剤が使用される現在において,その後期障害としての腰痛の報告も多く,特に油性造影剤によるOleomの形成などを見る例も報告され,造影剤使用に関してはその濫用を警告する人が多い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら